営業にセンスがない。もう諦めた。そう感じて、この記事にたどり着いた方もいるはずです。
私はインビクタス代表で、サイエンスセールスカレッジ学長の岡哲也です。100社近いクライアントの営業を立て直してきました。
先に、いちばん大事なことをお伝えします。
営業のセンスは、生まれ持った才能ではありません。あとから身につく技術です。
読者でも、同期はすぐ売れるのに自分は全然です。これは才能の差ですよね……?



その差は才能ではなく、型を持っているかどうかの差なんです。順番に説明しますね。
センスを才能の問題にすると、そこで終わってしまいます。技術と捉え直せば、諦めた状態からでもやり直せます。
同期は自然に売れて、自分だけ空回りする。その光景を見ると、才能の壁を感じてしまいますよね。
- 営業のセンスの正体は才能ではなく技術
- センスがある人とない人の本当の違い
- 諦めた状態から抜け出す3ステップ
- 口下手や内向的でも売れる理由
なぜ「センスがない」と諦めてしまうのか
センスがないと感じて諦めるとき、決まった引き金があります。まずはその瞬間を整理してみましょう。
多いのは、数字が出ない時期が続いたときです。努力しているのに結果が出ないと、才能のせいだと思い込みます。
次に、上司に詰められたときです。なぜできないのかと問われ続けると、自分の能力の問題だと感じてしまいます。
そして、才能のある同僚を見たときです。楽々と売る姿を見ると、自分との差は埋まらないと感じて心が折れます。
努力しても結果が出ないと、人は原因を自分の内側に探します。そして一番手っ取り早い答えが、才能のせいなのです。
本当は、やり方や環境に原因があることも多いです。それでも、才能のせいにする方が、自分で決着をつけやすいのです。
才能のせいにすると、気持ちは一瞬楽になります。けれど同時に、改善できる余地まで手放してしまいます。
数字が出ない、詰められる、同僚と比べて落ち込む。これらは売れている人も全員通ってきた道です。センスの問題ではありません。
- 数字が出ない時期が続いたとき
- 上司に詰められたとき
- 才能のある同僚と比べたとき
諦めた人の多くは、才能がないのではありません。売れるための型を、まだ手にしていないだけです。
諦めるという判断そのものは悪くありません。ただ、才能を理由に諦めるのは、もったいない選び方です。
センスがないと感じる正体は、ほとんどが型を持っていないことです。
営業のセンスの正体は才能ではなく技術
私たちが提唱しているのは、営業を科学として捉える考え方です。センスも、この科学の一部にすぎません。
科学の特徴は、再現できることです。同じ手順を踏めば、誰がやっても近い結果が出る。営業もそれと同じです。
営業を科学と呼ぶのは、大げさな話ではありません。売れる過程には、再現できる法則があるという意味です。
センスは分解すると手順の集まりになる
センスがあるように見える営業も、やっていることを分解すると、いくつかの手順の集まりにすぎません。
お客様の不満を引き出す、役立つ未来を想像させる、背中を押す。これらは才能ではなく、覚えられる技術です。
この流れ自体が、1つの手順です。手順であれば、覚えて練習できます。練習して再現できるものを技術と呼びます。
同じ商品でも、話す順番や質問の仕方で結果は変わります。つまり、何を言うかより、どう組み立てるかが効きます。
組み立て方に法則があるなら、それは学べます。学べるものは、才能ではなく技術です。
手順に分解できるということは、真似できるということです。真似できるものは、才能ではなく技術と呼びます。



手順って言われても、あの人のうまさは真似できない気がします……



いきなり全部は無理でも、1つずつなら必ず真似られますよ。
成果が偶然ではなく手順で決まるからです。売れる人には共通の型があり、その型は誰でも覚えて再現できます。
才能だと思うと成長が止まる
センスを才能だと決めつけると、そこで努力の方向を見失います。生まれつきの問題なら、変えようがないからです。
変えられないと思った瞬間、人は工夫をやめます。だから才能という言葉は、成長を止める呪いにもなります。
反対に、技術だと思えば、足りない部分を1つずつ埋めていけます。伸びしろは、捉え方の中にあります。
センスを技術だと捉え直した瞬間から、伸びしろが生まれます。


センスがある人とない人の本当の違い
では、センスがあると言われる人と、ない人。この2人の違いはどこにあるのでしょうか。
答えは、才能の量ではありません。売れるための手順、つまり型を持っているかどうかの違いです。
| センスがあると言われる人 | ないと感じる人 |
|---|---|
| 売れる型を持っている | その場の思いつきで話す |
| うまくいった理由を説明できる | なぜ売れたか分からない |
| 失敗を次に改善できる | 失敗を才能のせいにする |
| 同じ結果を再現できる | 結果にムラがある |
結果が安定し、売れた理由を説明でき、失敗を次に活かせます。才能ではなく型が、この安定を生み出します。
センスがある人は、型を持っているから結果が安定します。ない人は、型がないから毎回ゼロから戦っています。
型を持つ人は、売れた理由を言葉で説明できます。説明できるから、次も同じように再現できます。
型を持たない人は、たまたま売れても、それを繰り返せません。だから結果に大きなムラが出ます。
違いは才能ではなく、再現できる型を持っているかどうかです。
この考え方は、適性に悩む方にも役立ちます。あわせて営業に向いてないは思い込みもご覧ください。
才能の差は本当にあるのか
そうは言っても、才能の差はあるはずだ。そう感じる方もいるでしょう。正直に、私の実感をお話しします。
たしかに、まれに天性のセンスを持つ人はいます。ただ、その人たちが全員トップかというと、そうではありません。
天性のセンスがあっても、続けられず消えていく人を何人も見てきました。才能は、スタートを少し早めるだけです。
逆に、目立った才能がなくても、型を身につけて継続した人が、最後にはトップに立ちます。これが現場の現実です。
私が育ててきたメンバーにも、最初から光る人はほとんどいませんでした。多くは、地道に型を重ねて伸びています。
才能は宝くじのようなものです。当たれば運がいいですが、当たらなくても型という確実な方法が残されています。
そして型は、宝くじと違って、努力した人に必ず手に入ります。ここが、才能に頼らない一番の安心材料です。
才能の有無より、型を身につけて継続できるかどうか。ここでほとんどの勝負が決まります。凡人が勝てる理由はここにあります。
才能がないと感じている人こそ、型を武器にすれば十分に戦えます。
諦めた状態から抜け出す3ステップ
一度諦めた状態からでも、やり直せます。難しく考える必要はありません。3つのステップで十分です。
まず、才能のせいにするのをやめます。センスは技術だと捉え直すだけで、努力する意味が戻ってきます。
身近な売れている人の型を、1つだけ真似ます。全部ではなく、まず1つ。ここが再起の起点になります。
真似た型を、飽きても同じように繰り返します。再現できるようになった時、それがあなたのセンスになります。
大事なのは、一度に全部を変えようとしないことです。型を1つ真似て、反復する。それだけで景色は変わります。
①でつまずく人が多いです。才能のせいにする癖は根深く、無意識に戻ってしまうからです。まずここを意識します。
②は全部を真似ようとすると続きません。だから1つだけ。挨拶の仕方でも、質問の順番でも構いません。
小さな1つが再現できると、成功体験になります。その体験が、次の型を真似る力になります。
③の反復こそ、最終的にセンスに見える正体です。繰り返した回数が、余裕と自然さを生みます。
諦めた状態からの再起は、才能ではなく手順で実現できます。


売れる型のつくり方
型が大事だと分かっても、どう作ればいいか迷いますよね。難しくありません。4つの手順で作れます。
身近な売れている人が、どんな順番で何を話しているかを観察します。まずはやり方を知ることから始めます。
観察した流れを、自分の言葉で書き出します。書き出すと、真似すべき手順がはっきり見えてきます。
書き出した手順を、商談で実際に試します。頭で分かるだけでなく、体で覚えることが大切です。
試して、うまくいかない部分を1つずつ直します。この改善の繰り返しが、あなただけの型に育ちます。
この4つを回すうちに、手順は自然と身につきます。気づけば、それがあなたのセンスと呼ばれるものになります。
型は探すものではなく、観察と改善で自分で作るものです。
諦める前に確認したい思い込みの分解
センスがないと感じるとき、頭の中はいくつかの思い込みで固まっています。ここを一度分解してみましょう。
| よくある思い込み | 実際のところ |
|---|---|
| 売れないのは才能がないから | 型を持っていないだけ |
| あの人は生まれつき上手い | 手順を身につけただけ |
| 努力しても無駄だった | 努力の方向がずれていた |
| 口下手だから売れない | 口下手でも型があれば売れる |
1つの思い込みは小さくても、積み重なると、どうせ無理だという結論を作ります。だから1つずつ分解することが効きます。
思い込みを1つずつほどくと、諦める理由が消えていきます。残るのは、型を身につけるという課題だけです。
思い込みは、1つでは諦めを生みません。複数が積み重なって、どうせ無理だという結論を作ります。
だから、1つずつ言葉にして分解します。分解すると、それぞれが解ける課題だと見えてきます。
才能という大きな壁も、分解すれば型という小さな課題の集まりです。壁ではなく、階段だと捉え直せます。
才能の問題に見えたものは、ほとんどが解ける思い込みです。
逆効果な努力と正しい努力の違い
諦めた人の多くは、努力していなかったわけではありません。努力の方向が、ずれていただけです。
気合いと量だけの努力は空回りする
とにかく件数を回す、気合いで乗り切る。この努力は、型がないまま続けると空回りしてしまいます。
なぜ売れたか、なぜ断られたかが分からないまま量だけこなすと、失敗の理由も成功の理由も残りません。
気合いで件数を回すほど、疲れて自信をなくします。頑張っているのに報われない、という感覚だけが強まります。
がむしゃらな努力は美徳のように語られます。けれど方向がずれていれば、努力するほど遠ざかることもあります。
正しい努力は型の反復と改善に向かう
正しい努力は、型を決めて反復し、うまくいかない部分を1つずつ直すことに向かいます。
同じ型で回すから、どこがうまくいったかが見えます。見えるから直せる。直せるから再現できます。
型があれば、少ない件数でも学びが残ります。1件ごとに改善点が見えるので、努力が積み上がっていきます。
努力の量ではなく、向きを変えることが再起の近道です。
努力の量を増やす必要はありません。型を決めて反復し、改善する。向きを変えるだけで、同じ努力が結果に変わります。
- 型なしで件数だけ回す努力は空回りする
- 型を決めて反復する努力は積み上がる
- 1件ごとに改善点を1つ直すと再現に近づく
口下手でも内向的でも営業で売れる



自分は口下手で人見知りです。それでも本当に売れるようになりますか?



なります。むしろ口下手な人ほど、型を持つと強いんですよ。
- 相手の話をじっくり聞ける
- 決めた型を丁寧に話せる
- 本音を引き出して的確に提案できる
- 誠実さが伝わりやすい
売れる営業に、無口で控えめな人は大勢います。流暢に話せることと、売れることは別物だからです。
口下手な人は、決めた型を丁寧に話すことで安定します。派手さより、伝える順番が成果を左右します。
内向的な人は、聞く力に長けています。お客様の本音を引き出す力は、話のうまさより傾聴から生まれます。
話がうまい人が売れるという思い込みは根強いですが、現場を見ると必ずしもそうではありません。
むしろ聞き役に回れる人ほど、お客様の本音を引き出せます。本音が分かれば、的確な提案ができます。
私自身、飛び抜けて話が面白いタイプではありません。それでも売れてきたのは、型を持っていたからです。
だから、話し方に自信がないことは、諦める理由になりません。型は、話術の弱さを補ってくれます。
才能や性格ではなく、型を持つことが売れる条件です。
営業のセンスに関するよくある質問
センスの悩みは、才能ではなく技術の問題と捉え直すと、その多くが解決します。
それは才能の問題か、それとも型がないだけか。この問いに立ち返るだけで、答えのほとんどが見えてきます。
センスがないは甘えなのか
甘えではありません。ただ、才能のせいにして立ち止まると、そこで成長が止まります。技術と捉えれば前に進めます。
何年やって売れなければ諦めるべきか
年数ではなく、型を持って取り組んだかで判断してください。型なしの努力なら、まだ本当の勝負をしていません。
センスがないなら転職した方がいいのか
転職の前に、型を1つ試してください。多くの場合、向いていないのではなく、やり方を知らなかっただけです。
センスは何歳からでも身につくのか
身につきます。技術に年齢の壁はありません。型を覚えて反復すれば、いくつからでも再現できるようになります。
まとめ 営業にセンスは要らない
営業のセンスは、生まれ持った才能ではなく、あとから身につく技術です。だから諦める必要はありません。
- センスは才能ではなく再現できる技術
- ある人とない人の違いは型の有無
- 諦めた状態からも3ステップで再起できる
- 口下手でも内向的でも型があれば売れる
センスを技術と捉え直し、型を1つ真似て、反復する。この順番で、諦めた状態からでもやり直せます。
諦めかけた今の気持ちは、真剣に向き合ってきた証拠です。その真剣さは、型を得れば必ず力に変わります。
結論として、営業にセンスは要りません。必要なのは、再現できる型だけです。
私の経歴や科学的営業の考え方はMDRT4年連続・岡哲也の経歴と実績にまとめています。メソッドの全体像はサイエンスセールスカレッジとはをご覧ください。
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