読者ヒアリングシートは埋まったのに、次に何を提案すればいいか分からない。
聞いた内容をたくさん残しても、顧客の課題と次の行動がつながっていなければ商談は進めにくいものです。
営業ヒアリングシートには、事前仮説・現状・課題・影響・理想・優先度・意思決定条件・次アクションの8項目を用意します。
大切なのは空欄をなくすことではなく、次に何を判断し、何を確かめるかを顧客と揃えることです。
まずはコピーして使えるテンプレートを紹介します。質問例と記入例を見ながら準備すれば、商談後に「提案する」「確認を続ける」「いったん止める」を選べます。
まず使える営業ヒアリングシートのテンプレート
以下はこの記事用の実践テンプレートです。普段使うメモやExcelに転記し、商談ごとに1枚作ってください。
| 項目 | 書き留める内容 |
|---|---|
| 1 事前仮説 | 公開情報から考えた課題と、当日確かめたいこと |
| 2 現状 | 現在のやり方・担当・頻度・困る場面 |
| 3 課題 | 顧客が変えたいことと、具体的な出来事 |
| 4 影響 | 誰の何に影響するか。確認できた量や頻度 |
| 5 理想 | どうなれば改善したと言えるか |
| 6 優先度 | 他の課題と比べた順番、今取り組む理由 |
| 7 意思決定条件 | 判断基準・関係者・予算・時期・運用の制約 |
| 8 次アクション | 誰が・何を・いつまでに行い、何を判断するか |
営業ヒアリングシート|この記事用の実践テンプレート 商談日: 顧客名・話した相手・役割: 今日の相談目的: 1 事前仮説 分かっている公開情報: まだ確かめていない仮説: 当日確認すること: 2 現状 現在のやり方・担当・頻度: 具体的な場面: 3 課題 顧客の言葉: 起きている出来事: 4 影響 影響する人・業務・判断: 確認できた量・頻度・期間: 5 理想 実現したい状態: 改善を確認する方法: 6 優先度 今取り組む理由: 他の課題との優先順位: 7 意思決定条件 比較・判断の基準: 関係者とそれぞれの役割: 予算・予算を検討する手順: 判断時期・利用開始時期: 運用や契約上の制約: 8 次アクション 担当者: 行うこと: 期限・次回確認日: 次回判断すること: 商談後の整理 確認した事実: 自分の解釈: 未確認事項・確認相手・確認方法: 今回の判断(提案へ進む/確認を続ける/いったん止める): 判断の理由:
分からなかった欄は「未確認」と書き、確認する相手や方法を最後に残します。顧客がまだ決めていないことと、自分が聞けていないことを分けてください。
- 8項目に何を記録するかと、そのまま使える質問例
- 記入した内容から次の判断を選ぶ終了条件
- 商談後の確認と、次回までの練習方法
営業ヒアリングシートとは|質問と次の判断をつなぐ道具
営業ヒアリングシートは、商談で確認する情報と次の行動を整理する記録用の道具です。話を聞くための準備と、聞いた内容を判断に変える振り返りの両方に使います。
質問リストだけでは、聞き終えたことは分かっても提案できる状態かは分かりません。記録の横に「この情報から何を決めるか」を置くと、確認すべき不足が見えてきます。
| 残ったメモ | 次に使える記録 |
|---|---|
| 忙しい | 月末の集計が遅れる。どの工程で手が止まるかは未確認 |
| 興味あり | 集計の手間を減らしたい。既存データを使えるか確認したい |
| 検討する | 責任者と比較するため、来週火曜までに運用方法の説明が必要 |
シートは営業担当者が持つ判断の地図です。会話中に上から順番に読み上げる台本として使う必要はありません。
相手が先に予算や導入時期を話したら、その欄へ書いて構いません。聞けた内容を整理し、足りない情報へ戻れることが大切です。
「聞いたのに商談が前へ進まない」という課題の考え方は、聞くだけのヒアリングを次の判断につなぐ記事でも解説しています。ここでは手元に残すシートの使い方に絞ります。
ヒアリングシートの必須項目|8つの欄に残す情報
8項目は確認を整理するための枠です。商材や商談段階によって必要な深さは変わるため、最初の面談ですべてを確定させようとしないでください。
1 事前仮説|決めつけず、確かめる問いにする
会社の公開情報や前回の記録から、今回の相談に関係しそうな変化を拾います。公開された事実と、そこから自分が考えた仮説を別々に記録します。
- 公開情報の例 新しい拠点が開設された
- 仮説の例 拠点間の情報共有に手間が増えているかもしれない
- 質問例 拠点が増えてから、情報の取りまとめ方は変わりましたか
仮説が外れたら修正します。用意したストーリーへ相手を誘導せず、違った理由が分かることも商談の収穫として残してください。
2 現状|普段の流れを具体的な場面で聞く
現在のやり方を、誰が・いつ・どのように行っているかまで確かめます。「普段はどうですか」だけで終わらせず、最近の出来事を一つ辿ると記録しやすくなります。
- 質問例 直近の月末処理は、どなたがどの順番で進めましたか
- 追加の問い その中で確認待ちになった場面はありますか
- 記録すること 担当者、作業の流れ、頻度、使用している方法
すでに公開情報や前回の記録で分かることは読み込んでおき、当日は変化や不足を聞きます。確認のために聞き直すときは、その理由を添えると会話がつながります。
3 課題|顧客の表現を残してから整理する
顧客の「困っている」という言葉を、そのまま営業側の商品名や解決策に置き換えないでください。何が起き、どこを変えたいのかを確認します。
- 質問例 その作業で、特に変えたいのはどの部分ですか
- 追加の問い 最近それを感じたのはどんな場面でしたか
- 記録すること 顧客の言葉と、裏付けになる具体的な出来事
たとえば「連絡が多い」には、件数の多さと内容の分かりにくさという別の問題が含まれます。同じ解決策で対応できると決める前に、負担の正体を分けます。
4 影響|大きく見せず、分かる範囲を確かめる
課題が誰の仕事や判断に影響しているかを聞きます。時間や件数が確認できるときは単位と期間を残し、分からない数字を自分で補わないことが大切です。
- 質問例 確認が遅れると、次のどの作業に影響しますか
- 追加の問い どの程度の頻度で起きていますか
- 記録すること 影響する業務、確認できた頻度、数字の根拠
「このままだと大損ですよね」と被害を先に決める聞き方は避けます。相手が問題と感じていない場合も、その認識を記録して優先度の確認へ進んでください。
5 理想|商品を入れた後ではなく、実現したい状態を聞く
「新しいツールが欲しい」は手段です。どの状態になれば良くなったと判断できるかを聞くと、提案時に確認する基準ができます。
- 質問例 どのような状態になれば、今回の困りごとが解消したと言えますか
- 追加の問い それを誰が、何を見て確認しますか
- 記録すること 目指す状態と、改善したかを確かめる方法
速度だけでなく、使う人の負担や今の仕事との両立も確認します。営業側が測りやすい指標を、そのまま顧客の成功条件にしないでください。
6 優先度|必要性と今動く理由を分ける
困りごとがあっても、今取り組むとは限りません。他の課題との順番や期限の背景を聞き、今回の商談で進める範囲を判断します。
- 質問例 ほかの改善テーマと比べると、今回はどの順番になりますか
- 追加の問い その時期までに変えたい理由はありますか
- 記録すること 優先順位、期限の背景、先に解決すべきこと
優先度が低いと分かったときは、無理に緊急性を作らないでください。状況が変わる条件や再確認してよい時期を相談する方が、次の連絡の目的を明確にできます。
7 意思決定条件|誰が何を見て判断するか
予算と決裁者の名前だけでは、提案が採用される条件は分かりません。比較する基準、使う人の条件、確認が必要な関係者、判断と利用開始の時期を整理します。
| 確認すること | 質問例 |
|---|---|
| 比較基準 | 今回の候補を比べるとき、外せない条件は何ですか |
| 関係者 | 導入を判断するまでに、どなたと何を確認しますか |
| 予算 | 金額を検討するために、まず必要な材料は何ですか |
| 時期 | 判断する時期と、使い始めたい時期はそれぞれいつ頃ですか |
| 運用の制約 | 今の運用から変えにくいことはありますか |
予算未定なら、未定という事実と検討するために必要な材料を残します。答えづらい内容を繰り返し迫るより、どこまで確認できるかを相談してください。
8 次アクション|担当・内容・期限・判断を揃える
「資料を送る」だけでは、何のために送るのかが曖昧です。誰が何を受け取り、その情報で何を判断するかまで残すと、次回の目的がつながります。
- 担当 営業担当が運用例を送る
- 内容 現在の表を移せるか分かるサンプルを用意する
- 期限 双方で合意した日までに共有する
- 次の判断 顧客が現場担当と確認し、試す対象を決める
次回の約束ができないときは、決まっていない理由を記録します。返答のない予定を「合意済み」として扱わず、連絡してよい条件を確認してください。
質問の順番|現状から始め、要約して次の行動へ進む
初回商談なら、目的の確認→現状→課題→影響と理想→条件→次アクションを準備の基本にします。相手の話に合わせて行き来し、同じ内容を何度も質問しないようにします。
何を相談したくて時間を取ったのかを確認します。「今日はどこまで整理できるとよさそうですか」と聞き、今回扱う範囲を揃えます。
最近の出来事を一つ辿ります。相手が話したキーワードを拾い、曖昧な点だけを追加で確かめます。
困りごとが誰にどう影響し、どの状態を目指すのかを聞きます。影響が小さい場合は、小さいという確認結果を残します。
優先度、判断基準、関係者、予算、時期を整理します。話した相手では分からないことは、確認先を相談します。
聞いた内容を短く言い直し、認識の違いを直します。そのうえで誰が何をするかを決めます。
質問を続ける前に、聞こえたことを要約すると認識のずれを確かめられます。相手の言葉をそのまま繰り返すだけでなく、困りごとと望む状態をつないで確認してください。
「現場の作業時間を減らしたい一方、今の集計方法は急に変えにくい。その両方を満たす方法を検討したい、という理解で合っていますか」
この確認に違う答えが返ってきたら、提案へ急がずシートを修正します。要約は同意を取り付けるためではなく、間違いを直す機会です。
商談の冒頭で話を広げすぎてしまう場合は、雑談から本題へ入る考え方も確認してください。
記入例|空欄を残しても次の確認は決められる
業務の集計方法を見直す商談の記入例です。相手の困りごとが分かっていても、現場で使えるかが未確認なら、すぐ見積もりを出す以外の次アクションがあります。
| 項目 | 集計業務を見直す商談の記入例 |
|---|---|
| 事前仮説 | 拠点が増えたため集計に手間が増えているか。面談で確認する |
| 現状 | 各拠点の表を担当者が月末にまとめる。形式の違いを直している |
| 課題 | 「形式の修正で確認が遅れる」と担当者が説明 |
| 影響 | 責任者へ提出する前に差し戻しが起きる。頻度と作業時間は未確認 |
| 理想 | 今の表を活かし、形式修正の手間を減らしたい |
| 優先度 | 次の集計方法の見直し時に検討。他テーマとの順番は責任者に確認 |
| 意思決定条件 | 現場で使えることが条件。予算、具体的な判断日は未定 |
| 次アクション | 営業が金曜までにサンプルを共有。担当者が現場の表との適合を確認し、翌週火曜に結果を相談 |
この時点の判断は「確認を続ける」です。顧客の課題は整理できていますが、商品が条件に合うかと検討の優先度が残っています。
次の面談では、サンプルのどこが使えてどこが合わなかったかを先に聞きます。前回と同じ現状質問を最初から繰り返す必要はありません。
SPIN・BANT等の使い分け|質問の深掘りと条件確認を分ける
フレームワークは、シートに何が足りないかを見つける補助線として使います。略語の順に質問することや、すべての枠組みを一度に使うことを目的にしないでください。
| 枠組み | 確認する観点 | このシートで使う欄 |
|---|---|---|
| SPIN | 状況・問題・問題の影響・解決する価値 | 現状、課題、影響、理想 |
| BANT | 予算・意思決定権限・必要性・時期 | 課題、優先度、意思決定条件 |
| MEDDIC系 | 価値、意思決定、関係者など複数の側面から案件を整理 | 複雑な案件で影響や意思決定条件を追加確認 |
SPINは、困りごとと解決の価値を確かめる
SPINはSituation・Problem・Implication・Need-payoffという4種類の質問を扱います。開発元のHuthwaiteは、固定順ではなく会話を組み立てる枠組みとして説明しています。
定義の出典 Huthwaite International「The SPIN Methodology」
このシートでは、現状の話から困りごとを具体化し、その影響と解決した場合の価値を確かめるときに使えます。まだ問題が分からないのに、被害や理想だけを膨らませないようにします。
- 現状 いまはどのように集計していますか
- 課題 その方法で困るのはどの場面ですか
- 影響 確認が遅れると次の仕事に何が起きますか
- 価値 その手間が減ると、どの仕事を進めやすくなりますか
BANTは、進める条件の不足を見つける
BANTはBudget・Authority・Need・Timelineの観点で案件を確認する枠組みです。予算、判断に関わる人、必要性、時期を整理します。
定義の出典 Salesforce「What is BANT?」
このシートでは「課題は分かったが、進めるために何が必要か分からない」ときに使います。予算が未定なら、予算を検討するための根拠や手順が次の確認事項になります。
質問の出し方は相手に合わせます。「決裁者は誰ですか」と名前だけを求めるより、「比較や確認はどのように進みますか」と聞くと、必要な役割を整理できます。
MEDDIC系は、複雑な案件で必要な観点を追加する
複数の関係者や判断工程がある案件では、価値の測り方、判断基準、検討の進め方などを追加で整理する方法があります。MEDDICC社はこれらを扱うMEDDPICCを解説しています。
出典 MEDDICC「MEDDPICC Sales Methodology and Process」
個人の短い相談にも同じ量の項目を求める必要はありません。自社で採用する枠組みがある場合はその定義を確認し、今回の判断に必要な情報だけをシートへ追加してください。
ヒアリングの終了条件|商談後に3つの判断を選ぶ
その回のヒアリングを終える前に、課題・影響や優先度・意思決定条件・次アクションの認識を確かめます。すべてが確定したかだけでなく、何が残っているかを双方で共有します。
終了条件は、聞くことがなくなった状態ではなく、次に進む理由と残る確認が分かる状態です。


| 判断 | 選ぶ目安 |
|---|---|
| 提案へ進む | 解決したい課題と条件が分かり、提案で何を判断するかを合意できた |
| 確認を続ける | 必要な情報が残っており、確認相手・方法・次の確認日を相談できた |
| いったん止める | 優先度が低い、条件が合わない、または次の連絡を希望していない |
提案へ進む前には、営業側の理解を相手に返します。シートの記入内容を一方的に決定事項にせず、「違っている点や追加したい点はありますか」と確認してください。
次の連絡を希望していない相手には、その意思を記録します。止める判断も残すことで、目的のない追客を続けることを避けられます。
商品に合わせて課題を広げてしまうときは、商品説明より課題の確認を先にする商談の組み立て方を見直してください。
シートを埋める作業になる失敗と修正例
記録を増やすほど会話が良くなるとは限りません。シートを見続ける、質問を読み上げる、推測で空欄を埋めるといった使い方は、次の判断をかえって難しくします。
| 起きやすい失敗 | その場で変えること |
|---|---|
| 答えの直後に次の質問へ移る | 相手の答えを短く要約し、不明な言葉を一つ確かめる |
| 困りごとをすぐ商品に当てはめる | 何が起きていて何を変えたいかを先に整理する |
| 予算未確認を「予算なし」と書く | 未確認と書き、次に聞く相手や方法を残す |
| 話した相手の意見を全員の合意と扱う | 誰の認識かを明記し、ほかに確認する人を分ける |
| 「また連絡します」で終わる | 何を確認したら連絡するか、時期と目的を相談する |
「使いにくい」を、そのまま要望に変えない
「今の仕組みは使いにくい」と聞いて、すぐに「操作が簡単な商品を提案する」と書くと、困りごとの原因を取り違える場合があります。
「どの操作をするときに困りますか」と聞いた結果、原因が画面ではなく社内の承認待ちにあるかもしれません。商品を替えること以外の確認が必要になります。
- 聞いた言葉 今の仕組みは使いにくい
- 追加する問い 直近ではどんな作業で困りましたか
- 記録する内容 具体的な場面と、まだ分からない原因
シートを見ずに聞く時間をつくる
一字一句を打ち込もうとすると、相手の話を聞く余裕がなくなります。会話中はキーワードと確認事項を残し、区切りで要約してから記録を整える使い方もできます。
聞きながら整理することが難しい場合は、最初に「要点をメモしながら伺います」と伝えます。記録が追いつかない部分は、確認する時間を取ってください。
商談後の使い方|事実・解釈・次の確認を分ける
商談が終わったら、記録を読み直して「確認した事実」「自分の解釈」「次の確認」に分けます。時間がたっても、誰が何を話したのかを辿れる形にします。


| 分類 | 記録例 |
|---|---|
| 確認した事実 | 担当者は「今の表を活かしたい」と話した |
| 自分の解釈 | 新しい操作を覚える負担を懸念している可能性がある |
| 次の確認 | 次回、現場担当へ変更しにくい作業と理由を聞く |
「興味がありそう」「予算は出そう」といった感触を事実欄へ入れないでください。解釈を残すこと自体は有用ですが、確かめるまでは解釈のまま扱います。
数字の単位、誰の発言か、合意した内容を確認します。思い出せないことを推測で埋めず、未確認事項へ移します。
課題の認識と次アクションを短くまとめます。顧客と共有する文には社内向けの推測や評価を混ぜず、相違があれば直せる形にします。
未確認事項の中から、次の判断を止めているものを選びます。前回の全質問を持ち越さず、必要な相手へ確認します。
顧客に共有する内容は、たとえば次のように整理できます。日付・担当者・内容を今回の合意に合わせて書き換えてください。
- 今回の整理 既存の集計表を活かし、形式修正の手間を減らす方法を検討する
- 次の行動 営業が金曜までにサンプルを共有する
- 確認すること 現場担当が現在の表との適合を確かめる
- 次回の目的 火曜の相談で、試す対象と残る条件を整理する
勤務先で顧客情報の保存先や共有ルールが決まっている場合はそれに従います。個人用のシートを別に増やすより、指定された記録先へ同じ観点を取り込んでください。
次回商談の前に、一場面だけ練習する
シートの項目を覚えるだけでは、相手の答えを受けて追加質問を選ぶ練習になりません。次の商談で使う一場面を選び、声に出して確認します。
今回聞きたいことを一つ選び、質問を声に出します。記入例を見て、課題と希望を短く要約する練習をします。
相手役がいる場合は答えを固定せずに話してもらいます。用意した次の質問を読む前に、返ってきた答えを要約します。
練習後のメモだけを見て、何が分かり何が未確認かを説明します。説明できない箇所を次の練習対象にします。
一人練習では言い回しと記録の整理を点検できます。予想と違う答えへの対応は、相手役を置いて確かめると課題を見つけやすくなります。
評価項目や練習の進め方は、営業ロープレのやり方と自己評価にまとめています。シート全体を一度に直さず、今回は「要約する」など一つの行動を選んでください。
営業ヒアリングシートのよくある質問
- すべての項目を初回商談で聞く必要はありますか?
-
必要ありません。今回の相談目的と次の判断に関係する項目から確認します。残った内容は、未確認なのか今は対象外なのかを分けて記録してください。
- 予算を聞いても答えてもらえない場合は?
-
まず検討に必要な条件を整理します。金額を決めるために必要な資料や、誰と相談するかを確認できれば、それを次アクションにできます。無理に金額を引き出そうとしないでください。
- Excelと紙のどちらで作るとよいですか?
-
商談中に使いやすく、勤務先の保存ルールに合う方法を選びます。紙なら記録の転記漏れ、Excelなら入力に集中しすぎないかを確認してください。道具より、次の判断に必要な情報が残るかが基準です。
- 顧客にシートを事前記入してもらってもよいですか?
-
事前に共有するなら、相談したいことなど答えやすい内容に絞ります。回答を商談の結論とせず、当日は変わった点や具体的な場面を確認してください。営業側の仮説や社内評価は分けて管理します。
- 既存顧客にも同じシートを使えますか?
-
使えます。前回の記録を引き継ぎ、変わった点、残っている課題、前回の次アクションの結果を中心に確認します。変わっていない情報を毎回最初から聞く必要はありません。
- シートを使っても次の約束が決まらないときは?
-
必要性、優先度、判断条件のどこで止まっているかを確認します。顧客が今は進めないと判断した場合は、その理由を記録します。約束を作るためだけに不要な打ち合わせを増やさないでください。
まとめ|埋まった欄より、次にできる判断を見る
営業ヒアリングシートは、質問の数を増やすためのものではありません。顧客が変えたいことを確認し、提案するか、追加確認するか、いったん止めるかを判断するために使います。
- 8項目を用意し、仮説と確認できた事実を分ける
- 課題・優先度・条件・次の行動を顧客と揃える
- 未確認事項には確認相手と方法を残す
- 商談後の記録を、次回の質問と一場面の練習へつなげる
次の商談では、まずテンプレートを1枚用意してください。事前仮説を書き、終了時に何を判断したいかを決めるところから始めましょう。
商談の型を身につけたい方へ
シートを用意しても、質問を深める場面や要約する場面で迷うなら、その行動を練習の課題にできます。
サイエンスセールスカレッジの学習内容はスクール紹介、講師については岡哲也の講師紹介で確認できます。自分の課題に合う学び方を検討してください。





